本当にあったエピソードシリーズ「内覧件数はゼロなのに『3番手まで申込み有?』」
2026/08/11
HPをご覧いただいた売主様から、売却についてのご相談をいただきました。
現在、他社に専任媒介で3か月ほど売却を任せているものの、
「なかなか内覧も入らず、売れなくて困っています」とのこと。
「専任媒介を別の会社へ変えたほうがいいのか」
「それとも価格を下げたほうがいいのか」
一度、現在の販売状況を見て相談に乗ってほしい、というお問い合わせでした。
そこで物件の内容を詳しくお聞きし、まずは現在の販売状況を確認してみることにしました。
立地は良い。
築年数も浅い。
価格も、大きく相場から外れているようには見えない。
インターネットにも掲載されている。
ただし、写真や見せ方には改善できそうな点がいくつかある。
レインズにも登録されている。
ただ、物件資料は掲載されていない。
私から見ると改善ポイントはいくつもありましたが、それでも、
「3か月間、ほとんど反応がない」
というほど条件の悪い物件には思えませんでした。
そこで念のため、他社からの紹介をきちんと受け付けているのか確認してみることに。
現在専任で販売している不動産会社へ電話をしました。
私
「〇〇マンションは、まだ販売中でしょうか?」
すると担当者から、
「まだ販売中ではあるのですが、現在3番手までお申し込みが入っているので、なかなか難しいかと思います」
との回答。
……え?
売主様から聞いている話では、
「内覧すら、入っていない」
という状況です。
それなのに、他社から問い合わせると、
「3番手まで申し込みが入っています」
と言われる。
売主様への報告内容と、他社への回答内容がまったく一致していませんでした。
もし本当に3番手まで購入申し込みが入っているのであれば、当然ながら売主様にも何らかの報告があるはずです。
この時点で、他社からの紹介を実質的に断っている可能性が高いと感じました。
いわゆる「囲い込み」が疑われる状況です。
すぐに売主様へ現在の状況をご報告し、その後、これまでの専任媒介契約を解除。
当社へ専任媒介を切り替えていただくことになりました。
そして、販売資料を整え、改めてレインズへ掲載。
すると、すぐに反応がありました。
なんとレインズ掲載からわずか2日後。
他社の不動産会社がご案内してくださったお客様から購入申し込みをいただき、そのまま無事に契約となりました。
3か月間ほとんど動かなかった物件が、販売方法を見直したことで、わずか数日で申し込みにつながったのです。
今回のケースを通じて、改めて感じたことがあります。
不動産売却では、
「どの会社に任せるか」
だけではなく、
「その会社が他社にもきちんと物件を紹介させているか」
という点も非常に重要です。
売主様にとって大切なのは、自社のお客様だけに物件を紹介してもらうことではありません。
できるだけ多くの購入希望者に物件情報を届け、その中からより良い条件で購入してくれる方を探すことです。
他社からの紹介を断ってしまえば、その分だけ購入希望者との出会いを減らしてしまいます。
結果として、売却期間が長引いたり、必要のない値下げにつながったりする可能性もあります。
今回のようなケースを見るたびに、
「囲い込みが、どれだけ売主様の売却機会を奪ってしまうのか」
を考えさせられます。
売却を任せたあとも、
・内覧件数はどれくらいあるのか
・他社から問い合わせは入っているのか
・レインズへの登録内容はどうなっているのか
・販売活動について、具体的な報告があるか
こういった点は、ぜひ確認してみてください。
大切な不動産だからこそ、ただ任せきりにするのではなく、
「きちんと自分のために販売活動をしてくれているか」
を見極めることも、とても大切だと思います。
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