「ローンが払えないから売る」は、銀行に1つ聞いてからでも間に...
2026/10/30
「ローンが払えないから売る」は、銀行に1つ聞いてからでも間に合います。
売却専門の紙谷です。note で、家を売る前に知っておいてほしいことを書いています。今回は、ご主人を亡くして、ローンの残る家を売ろうか迷っている方の話です。
手続きの書類が次々に届くなかで、テーブルには銀行の封筒と、買取の案内のハガキ。返済表を見るたびに「私ひとりでは払えない。手放すしかない」と思ってしまう。悲しむ時間もないまま、お金と家のことが一度に来るんですから、そう思うのは自然なことです。
ただ、住宅ローンには団信(団体信用生命保険。ローンを借りた人が亡くなったとき、保険で残りのローンが返されるしくみ)が付いていることが多いんです。付いていれば、「払えないから売る」という理由そのものが、なくなるかもしれません。
私は家を売るお手伝いを仕事にしていますが、ご主人を亡くされた方のご相談では、売り方の話を後に回します。先に、団信のことを銀行に確かめていただくようにしています。
売ると決める前に確かめたいのは、3つです。
1つ目 ローンは本当に残るのか
銀行に聞くのは「主人のローンに団信は付いていましたか。請求の手続きを教えてください」の1つだけ。持っていく書類、手続きのあいだの毎月の返済、ご自分もローンの名義に入っているかも、あわせて聞いておくと二度手間になりません。団信は待っていれば自動で下りるとは限らず、請求の手続きが要ります。請求できる期間は3年で、過ぎると時効です。
2つ目 家は誰の名義で、誰と決めるのか
遺言がなければ、誰が家を継ぐかは相続人みんなで話し合って決めます。話し合いを1日に詰め込まず、分けてしまいましょう。書類を集める・司法書士に連絡する・銀行とのやりとりをメモに残すのは、お子さんが動けること。誰が継ぐか、住み続けるか売るかは、全員で決めること。家の名義を変える相続登記は、2024年4月から義務になりました(相続で家を受け継いだと知った日から3年以内)。
3つ目 ローンを外しても、売る理由は残るのか
ローンのことをいったん横に置いて、紙1枚に3つの欄を書き出してみてください。広さ(この先、部屋をいくつ使うか)、維持費の年額(固定資産税・火災保険・修繕に1年でいくらか)、この先の暮らし(何歳ごろまで、どこで、誰の近くで)。売る理由がはっきり残る方もいれば、あまり残らない方もいます。売らないという答えも、正解だと思っています。
ここだけ注意です。団信が付いていなかった・下りなかった場合は、ローンも家や預金と同じように相続の対象になります。相続放棄(借金も財産もまとめて受け継がないこと)の期限は、原則として相続人になったと知ってから3か月以内。すでに3か月が過ぎている方も含めて、家をどうするか決める前に、自分で判断せず弁護士か司法書士に相談してください。
冷蔵庫の横に貼ったままの買取のハガキ。返事をしないと悪い気がしますよね。でも、家を売るかどうかの判断も、買取の案内への返事も、急がなくていいことです。
期限のある4つと急がなくていい2つを1枚にまとめた「時計」、銀行に電話するときのコツまで、詳しくは note に書いています。最後まで無料です。
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