冬の内覧、何を整える?|住みながら売る大阪市の家で時刻・室温・窓
2026/11/05
「日曜の15時半からって、終わる頃にはもう暗いよね。北の窓の結露、見られたらどうしよう」
担当者から内覧の連絡が来た木曜の夜、窓の水滴を見ながらこうつぶやいている。そんな方に向けて書きました。住みながら売っている家は、冬になると暗さ・寒さ・結露が一度に気になり始めます。でも、全部をやり直す必要はありません。
先に答えを3行で
- この記事では、冬の内覧でまず見る「時刻・室温・窓」の3つを整理します。
- 内覧の終わりを日の入り(大阪は12月上旬で16時47分)と比べると、整える所が分かれます。
- 今日できるのは、「冷える部屋」と「結露が残る窓」を紙に書いて、担当者に渡す準備をすることです。
書いているのは、大阪市淀川区・新大阪で家の「売却」だけを扱っている株式会社ヒーローズプロパティの紙谷一徳です。この仕事を20年続けてきた宅地建物取引士で、今は売主様の側だけに立っています。売り出す家の写真も図面も SUUMO の掲載文も私が自分で作り、内覧にも毎回私が立ち会っています。冬の内覧で、買主様がどこで足を止め、何を聞くのか。その場にいる立場からお話しします。
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目次
第1章:「冬の内覧、寒いし暗いし結露もあって…」——冬にまず見る3つのことが分かる
▶ 12月第1週、木曜の夜9時
1人の売主様を思い浮かべてみます。この記事のための架空の例です。
Aさんは44歳、医療事務のパートをしています。ご主人と中1の長女、小4の長男の4人で、東淀川区の築22年・3LDK(約70㎡)のマンションに住んでいます。手狭になって、同じ区内の戸建てに住み替えたいと売り出して2か月。内覧は月に1〜2件で、そのたびに前の晩は夜遅くまで片付けています。
12月の木曜、21時過ぎ。担当者からLINEが届きます。「日曜15時半から内覧のご希望です」。Aさんが目をやるのは、北側の子ども部屋の窓です。毎朝びっしょり濡れて、ゴムのパッキンはもう黒ずんでいます。
ご主人は「冬は買う人おらんやろ」と言い、Aさんは「年明けまで決まらなかったら、新学期に間に合わない」と焦っている。検索して大手のチェックリストを読んでみても、冬のことは「スリッパを用意しましょう」くらいしか書いていない。この記事は、そんなAさんのために書いています。
▶ やり直さなくていいこと、冬に足すこと
先にお伝えしたいのは、片付け・貴重品をしまう・家族の待つ場所を決める、といった準備は季節で変わらないということです。通年の準備はこちらに書いています → 季節を問わない内覧の準備
冬にまず確かめたいのは、次の3つです。この記事では「冬の3点」と呼びます。
- 時刻:何時に内覧が終わり、そのとき外は明るいか
- 室温:来たときに寒くないか、冷える部屋を聞かれたら答えられるか
- 窓:結露をどう手入れして、どこを先に伝えるか
▶ 冬にも、家を探している人はいる
「冬は売れない」と思い込んでいる方は多いです。Aさんのご主人の「冬は買う人おらんやろ」も、その一つです。でも、私がこれまで見てきた買主様の中には、こんな方もいました。年内に中古の家を決め、年明けにリフォームして、春の新学期に合わせて入る。どのくらいの割合かまでは言えませんが、冬に真剣に探している方がいるのは確かです。
2026年9月の大阪府の中古マンション成約件数は、前年同月より約2割少なかったという民間の集計もあります。ただし、9月の前年比だけでは冬の動きや自宅の売れやすさは判断できません。季節だけで決めつけず、来てくださった1件の内覧を、冬に合わせてきちんと受けたいんです。
では、3つのうち最初の「時刻」から見ていきましょう。
第2章:時刻——内覧の終わりが日の入りの前か後かで、整える所を決められる
「15時半からなら、まだ明るいですよね?」
開始の時刻だけでは決められません。見るのは終わりの時刻です。「冬は暗い」というぼんやりした不安を時刻に置き換えて、次の内覧が「明るいうち型」か「暗くなる型」かを判定しましょう。
▶ 大阪の日の入りは、12月上旬がいちばん早い
まず、数字を見てください。国立天文台が出している、2026年の大阪の日の入りの時刻です。
| 日付 | 日の入り |
|---|---|
| 11月1日 | 17時05分 |
| 11月7日 | 16時59分 |
| 11月14日 | 16時54分 |
| 11月21日 | 16時50分 |
| 11月28日 | 16時48分 |
| 12月1日〜10日 | 16時47分 |
| 12月19日 | 16時50分 |
| 12月31日 | 16時57分 |
意外かもしれませんが、日の入りがいちばん早いのは冬至ではなく12月上旬なんです。11月の第1週のうちに、もう17時前には日が沈むようになります。
▶ 自分の内覧を判定する
やることは簡単です。担当者に「何時から、だいたい何分くらいの予定ですか」と聞き、終わりの時刻を出します。それを上の表の日の入りと比べてください。
ただ、日の入りの時刻まで部屋が明るいわけではありません。外はまだ明るくても、北向きの部屋や隣の建物が近い部屋は、先に暗く感じやすいです。そこで、この記事では線を30分手前に引きます。これは天文台の基準ではなく、照明を確認するためにこの記事で置いた目安です。実際の明るさは天候・方角・周囲の建物でも変わるので、できれば内覧と同じ時刻に室内を見ておきます。終わりが日の入りの30分前より早ければ「明るいうち型」、遅ければ「暗くなる型」です。
Aさんの2026年12月6日(日曜)を当てはめてみます。15時半に始まって、1時間で16時半に終わる。日の入りは16時47分なので、差は17分しかありません。日の入りより前に終わるのに、Aさんの内覧は「暗くなる型」です。ここが、時刻で見るいちばんの意味です。
▶ 明るいうち型なら、「見てほしい場所を1つ」
昼の内覧でも、曇りの日や奥の部屋は暗く感じることがあります。実際の明るさを見て照明を調整してください。あわせて、冬の光がいちばんきれいに入る場所を1つだけ決めて、カーテンを開けておきます。南のリビングの窓辺、日が差し込む廊下の突き当たり、どこでも構いません。
それを担当者に「冬はこの窓から15時ごろまで日が入ります」と一言伝えておけば、案内のときに口で添えてもらえます。
▶ 暗くなる型なら、点ける明かりを前の日に決める
夕方の内覧は、明かりで家の見え方が大きく変わります。前の日に、点けておく照明を決めておきましょう。
- 玄関と廊下(最初の印象が決まる場所)
- 洗面所・お風呂・トイレ・キッチンの水回り(暗いと古く見えやすい場所)
- バルコニーの外灯(暗い窓の外が「黒い板」に見えるのを防ぐ)
- 家族が待っている部屋の明かり
4つ目は、忘れられやすい明かりです。暗くなってから見る家は、窓から漏れる明かりや、部屋ごとの明るさの差も「家の見え方」の一部になります。待っている部屋だけ薄暗いと、そこだけ寂しい印象になりがちなので、いつもどおりの明るさにしておいてください。
私は内覧に自分で立ち会います。暗い時刻なら「この窓は南向きで、冬の昼はここまで日が入ります」と、昼の様子を口で補っています。担当者にも、昼の日当たりを伝えておくと安心です。
時刻が決まったら、次は家の中の温度です。
第3章:室温——寒い家は「暖めて迎える」と「冷える部屋を言える」を先に整える
▶ 暖めて迎える
玄関を開けた瞬間に「寒っ」と感じると、買主様は部屋を見る前に気持ちが縮こまってしまいます。来る少し前から暖房を入れて、廊下まで空気をなじませておくと迎えやすいです。スリッパを人数分そろえておくのも、冬は特に喜ばれます。
ひとつ気をつけたいのが、燃焼ガスを室内に出す開放型の石油ファンヒーターやガスストーブです。水蒸気も室内に出るため、結露が増えることがあります。内覧直前だけでなく、使用中から取扱説明書に従って定期的に換気してください。NITEも、開放型の燃焼器具は必ず定期換気するよう案内しています。Aさんの家のようにエアコンもあるなら、内覧前はそちらで暖める方法もあります。屋外排気式など、暖房の方式は区別して確認します。
私は、結露が多いなどお部屋の注意点を、売却をお預かりするときに確かめています。そのうえで売主様には、「内覧の前に結露を一度拭いてもらうほうが良いかもです。室内が見やすいようにお部屋を暖めておいてもらえると、買主様も見やすくなるのでお願いします」と、事前にお伝えしています。
▶ 冷える部屋を言える
冬の内覧では、買主様からこんな質問が出やすいです。
- 「冬は、どの部屋が冷えますか?」
- 「暖房は何を使っていますか?」
- 「冬の日当たりは、何時ごろまでですか?」
よく見せようとして「全然寒くないですよ」と言い切るのは、やめておきましょう。住み始めてから「聞いていた話と違う」と感じさせてしまいます。答えは、暮らしたままを短く。「北の子ども部屋は朝冷えるので、エアコンを早めに入れています」くらいで十分です。正直に言ってもらえると、買主様は自分たちの暮らしを想像しやすくなります。
とはいえ、その場で急に聞かれるとうまく答えられないですよね。私は内覧の前に、冷える部屋と暖房の種類を売主様に聞いておき、私からも答えられるようにしています。今の担当者にも、先に伝えておいてください。
▶ 今夜やること
家の中を一回りして、冷える部屋を1つ、使っている暖房の種類を1行で書き出してみてください。「北の子ども部屋が冷える。暖房はエアコン、寒い朝だけ石油ファンヒーター」。これだけで、第6章のメモの1行が埋まります。
そして、暖房と切っても切れないのが窓の結露です。Aさんがいちばん気にしていた、あの北の窓の話です。
第4章:窓——結露は「拭けば消える水滴」と「拭いても残る跡」に分けて、跡は隠さず先に渡す
▶ 窓を1周して、2つの箱に書き分ける
朝、家じゅうの窓を1周してみてください。紙を2つに区切って、見たものを書き分けます。
| 箱 | 入るもの | どうするか |
|---|---|---|
| ① 拭けば消える | ガラスの水滴、サッシの溝にたまった水 | 内覧の朝に拭き、カーテンを開けて乾かす |
| ② 拭いても残る | パッキンや窓枠の黒ずみ、カビ、窓の下の壁紙のシミ、すきま風、閉まりにくいサッシ | 隠さず担当者に伝える |
①は冬によく見られますが、どの家でも同じように起きるわけではありません。水分を拭き、換気や湿度にも気を配ります。拭き取れる水滴でも、量が多い、繰り返す、壁や床に被害がある場合は、その場所・頻度・過去の対処を担当者へ伝えてください。濡れたままのカーテンが窓に貼り付いていると、それだけで湿っぽく見えるので、内覧の前に開けておくのがおすすめです。
この2つの箱は手入れと説明を整理するためのものです。「①なら告知不要」と決める基準ではありません。シミの原因を結露と決めつけず、雨漏りなども含め、必要に応じて専門家に確認します。
▶ ②の箱は、隠さず先に渡す
Aさんの子ども部屋のパッキンの黒ずみは、②の箱に入ります。ここで「家具で隠しておこう」「カーテンを閉めておこう」と思う気持ち、よく分かります。でも、私は②を先に担当者へ伝えてほしいと考えています。
理由は2つあります。1つは、売主様が気になっていることは、買主様にも伝えておくべきことだからです。売主様が「これは言っておかないと」と感じたことは、私は買主様に伝えます。物件状況確認書(家の不具合や状態を売主様が書く書類)にも書いています。先に伝えた跡は、買主様にとって「知ったうえで決める材料」になります。
もう1つは、売主様ご自身を守るためです。私が販売するときは、引渡し後の不具合の責任を売主様が負わない特約(免責)をつけて売るのが基本です。ただ、そういう特約があっても、売主様が知っていて伝えなかったことには、責任を免れないとされています(民法572条)。家具で隠して黙っておくほうが、売主様にとっては危ないんです。ご自身の家での判断は、弁護士に確かめてください。
売った後の不具合で困らないための線引きは、雨漏りを例にこちらで書いています → 売却後の雨漏りと責任の確認
▶ 直してから売るべき?
「黒ずみは、売る前に直したほうがいいですか?」と聞かれることがあります。私は、売る前の大きな直しは基本的に勧めていません。買主様が自分の好みでリフォームすることも多く、かけた費用が値段に乗るとは限らないからです。汚れがひどい所だけ、最低限の手入れを考える場合もあります。ただし、漏水や傷みが進んでいるときは、必要な調査・補修を専門家と確認します。
リフォームしてから売るとどうなるかは、こちらで工期とお金を数えています → リフォーム前に工期と費用を比べる
私は物件状況確認書と付帯設備表(エアコンや給湯器などの設備の状態を書く表)を、売主様と一緒にできるだけ細かく確かめます。それでも、引渡しの後に買主様から不具合の連絡が来たら、解決するまで私が間に入ります。②の箱を書き出すのは、その最初の一歩です。
時刻・室温・窓の3つが整ったら、次はカレンダーです。12月は、家の外の予定が一気に増える月なので。
第5章:12月の予定——大掃除・帰省と重なる月の受け枠を、11月のうちに家族で決められる
▶ 12月のカレンダーに3色を塗る
12月は、大掃除、子どもの冬休み、帰省、仕事納めの飲み会と、予定が詰まりやすい月です。急に「土曜に内覧を」と言われて、家族の予定とぶつかって慌てる。そうなる前に、11月のうちにカレンダーを3色に塗っておきましょう。
| 色 | 意味 | Aさんの家の例 |
|---|---|---|
| 緑 | 受けられる | 土曜の午前(26日は要相談)、日曜の13時〜17時 |
| 黄 | 相談すれば受けられる | 大掃除の日の午後、子どもの習い事の時間 |
| 灰 | 受けられない | 帰省の日、仕事納めの夜 |
塗り終わったら、受けられる日時を担当者に送ってください。カレンダーの写真を送る場合は、家族の氏名・学校名・不要な私用予定を隠し、内覧可否の日時が分かる形にします。それだけで、担当者は買主様に「この日なら案内できます」と先に言えるようになります。
もし灰色の日に内覧の希望が来たら、「その日は難しいので、◯日か◯日ならどうでしょう」と、代わりの日を2つ返せば十分です。断るのではなく、別の日を差し出す形になります。
それから、内覧の前の日に大掃除をする必要はありません。第1章で書いた通年の準備に、この記事の3つを加えて確認してみてください。住んだまま内覧を受ける枠の作り方は、note でも書いています → 住みながら売る内覧の受け枠(note)
▶ 年末年始はどうする?
12月下旬から1月上旬は、家族が家にいる時間が長く、内覧を受けるかどうか迷いやすい時期です。不動産会社によって休みの期間も違うので、今の担当者に「年末年始は何日から何日まで休みですか。その間に希望が来たらどうしますか」と、11月のうちに聞いておいてください。
私の場合、当社のお休みの期間は、よほどの事情がない限り内覧の日から外してもらっています。カレンダーを塗るときは、担当者の休みの日も灰色にしておくと迷いません。
年をまたぐと、固定資産税のことも気になってくるかもしれません。固定資産税は、原則として1月1日の登記上の所有者に、その年度分が課されます。売る日との関係は、こちらで書いています → 固定資産税の精算方法
▶ その枠は、どの会社の買主様にも同じように
ここで1つ、確かめておいてほしいことがあります。家族で決めた受け枠が、どの不動産会社が連れてくる買主様にも同じように開かれているかです。
内覧の段取りは、私が自分で組んでいます。他社の担当者から「この日に案内したい」と言われたら、私が見つけた買主様と同じ枠で受けます。そのやりとりも、売主様への報告書に書いています。囲い込み(他社からの購入希望を通さず、自分の会社で抱え込むこと)をしない。それは、こういう一つひとつの作業のことだと私は考えています。
枠が決まったら、最後にそれを1枚のメモにまとめましょう。
第6章:担当者に渡す「冬のメモ1枚」——5行を書けば、当日に全部自分で説明しなくてよくなる
▶ Aさんの家で書いてみると
- ① 2026年12月6日(日曜)15時半〜16時半。日の入りは16時47分(暗くなる型)。玄関・廊下・水回り・バルコニーの外灯・リビングを点けておきます
- ② 南のリビングに、冬は15時ごろまで日が入ります
- ③ 北の子ども部屋が朝冷えます。暖房はエアコン。寒い朝だけ石油ファンヒーター(内覧の日は使いません)
- ④ 北の子ども部屋の窓のパッキンが黒ずんでいます。拭いても取れません
- ⑤ 12月は、土曜の午前と日曜の13時〜17時なら受けられます。26日は大掃除のため要相談。28日〜1月3日は受付できません
これを LINE やメールで送るだけです。完璧な文章でなくて大丈夫。書いてあることが、当日、担当者の口から買主様に伝わります。
▶ 家にいていいの?
内覧の日に家にいていいかは、会社によって進め方が違います。私は内覧に自分で立ち会い、鍵を預かって留守のあいだに案内することは基本的にしていません。売主様には家にいていただいて大丈夫で、私から「外に出てください」とお願いすることはありません。
鍵を預かる会社にもそれぞれの理由があり、どちらが良い悪いではありません。当日の役割のことは、note でもう少し詳しく書いています → 内覧当日の売主様と担当者の役割(note)
▶ 今の担当者に聞く一言
メモを送るときに、こう添えてみてください。
「冬のメモを先に送ってもいいですか。当日の案内はどなたがされますか?」
メモを受け取る人と、当日案内する人が同じかどうか。メモが案内する人の手元まで届かなければ、書いた5行が当日に生きません。私は写真から立ち会いまで一人でしているので、メモを受け取るのも、当日案内するのも私です。
私が「買は情報、売は信頼」という言葉を大事にしているのは、内覧の様子が売主様からいちばん見えにくいところだからです。誰が来て、どこを見て、何を聞かれたか。それを私から売主様にお伝えするのが、売る側の担当者の仕事だと考えています。
メモを書いてみて、「これで伝わるかな」と不安になったら、公式LINEに送ってみてください。一緒に見ます。→ 公式LINEで相談する
ここまでで、冬の内覧に足すことは出そろいました。最後に、よく聞かれる質問に答えておきます。
第7章:よくある質問(4問)
▶ Q1「冬は値下げしないと売れませんか?」
季節だけで値段が決まるわけではありません。冬にも探している買主様はいますし、値下げを考えるのは、内覧や問い合わせの数字を見てからで遅くありません。判断の仕方は、こちらで書いています → 2回目の値下げ前に見る数字
▶ Q2「ストーブしかない家は不利ですか?」
不利と決めつけなくて大丈夫です。開放型なら使用中から取扱説明書どおりに換気し、見学する動線や可燃物との距離も確かめます。暖房を止めて寒すぎる状態にするのではなく、安全に使える暖房・スリッパ・内覧時刻を担当者と相談してください。窓の曇りは手入れし、結露の量や頻度も伝えます。聞かれたら「冬はストーブを使っています」と、そのまま答えてください。
▶ Q3「結露の跡は、売る前に直したほうがいいですか?」
大きな直しは、基本的に勧めていません。まずは担当者に跡を見せて相談し、物件状況確認書に書いておくことが先です。原因が分からないシミや傷みが進む場合は、調査・補修の要否も専門家に確認してください。
▶ Q4「12月は日曜しか空いていません」
それでも大丈夫です。受けられる枠を先に担当者へ渡しておけば、買主様はその枠に合わせて動きやすくなります。あわせて、その枠がどの会社の買主様にも同じように開かれているかを、担当者に確かめておいてください。
では最後に、記事を閉じたあとにやることをまとめます。
第8章:まとめ+次のアクション——今夜、拭いても残る窓を撮っておく
▶ まとめ(覚えておく3行)
- 冬の内覧でまず見るのは、時刻・室温・窓の3つ
- 内覧の終わりと日の入りを比べて、点ける明かりと見てほしい場所を決める
- 結露は「拭けば消える」と「拭いても残る」に分け、残る跡は隠さず先に渡す
▶ 今日できること(1つ)
窓を1周して、「拭いても残る」所をスマホで撮っておいてください。写真があれば、第6章のメモの4行目がすぐに書けます。
▶ 1週間以内にすること
- 次の内覧の終わりの時刻と、日の入りを比べる
- 12月のカレンダーに3色を塗って、写真を撮る
- 冬のメモ5行を担当者に送る
▶ 相談したくなったら
ここまでの作業は、この記事だけで進められます。そのうえで、誰かにメモを見てほしくなったら、公式LINEで声をかけてください。
送ってもらうのは「冬のメモ5行」1つで十分です。うちに頼むかどうか、まだ決める必要はありません。
相談には代表の私が2日以内を目安にお返事します。営業電話はしません。
▶ 次に読むなら
- 担当者から届く報告のどこを見ればいいか知りたい方へ → 販売活動の報告で見る5つの欄
- 結露や不具合を、売った後にどこまで責任を持つか知りたい方へ → 売却後の雨漏りと責任の確認
- 内覧が入っても決まらず、値下げを考え始めた方へ → 2回目の値下げ前に見る数字
おわりに
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
住みながら家を売るのは、思っている以上に疲れることです。仕事や家事の合間に片付けて、内覧のたびに家族の予定を動かして。冬はそこに、暗さや寒さや結露まで重なってきます。窓の水滴を見るたびに、ため息が出る日もあると思います。
でも、冬だからといって、全部をやり直す必要はありません。時刻・室温・窓の3つを見て、残る跡は隠さずに渡す。それだけで、冬の内覧はずいぶん受けやすくなります。黒ずんだパッキンは、恥ずかしいものではなく、その家で家族が暮らしてきた跡です。
まずは今夜、窓を1周するところから。その1枚の写真が、あなたが無理をせずに、冬の内覧を迎えるための手がかりになりますように。
参考:国立天文台・大阪の2026年11月の日の入り/12月の日の入り/NITE・燃焼器具の換気/民法572条/大阪府中古マンションの市場集計


















