株式会社ヒーローズプロパティ

値下げしても売れない?|大阪市の家で、2回目の前に見る3つの数字

  • #
  • #
お問い合わせはこちら

値下げしても売れない?|大阪市の家で、2回目の前に見る3つの数字

値下げしても売れない?|大阪市の家で、2回目の前に見る3つの数字

2026/11/03

値下げしても売れない?|大阪市の家で、2回目の前に見る3つの数字

「年内に決めるなら、もう100万円下げましょう」

担当者からこのメールが届いて、画面の前で手が止まっている。そんな方に向けて書きました。1回目の値下げから2週間、内覧はまだ0件。下げなければ売れ残る気がするし、また下げたら損をする気もする。その迷いを、手元の数字でほどいていきます。

先に答えを3行で

  1. 2回目を下げる前に、値下げの前後で反響がどう動いたかを3つの数字で確かめます。
  2. 答えは「価格の区切りをまたいだか」と「あと何万円下げられるか」で分かれます。
  3. 今日できるのは、価格を変えた日と、その前後2週間の問い合わせの数を紙1枚に写すことです。

書いているのは、大阪市淀川区・新大阪で家の「売却」だけを扱っている株式会社ヒーローズプロパティの紙谷一徳です。この仕事を20年続けてきた宅地建物取引士で、今は売主様の側だけに立って仕事をしています。売り出す家の写真も図面も SUUMO の掲載文も、私が自分で作っています。値下げの相談を受ける側でもあり、ときには提案する側でもある。その立場から、2回目を決める前に見るところをお話しします。

読みながら気になることが出てきたら、公式LINEに一言どうぞ。売却のことなら、まだ何も決めていなくても大丈夫です。→ 公式LINEで相談する

株式会社ヒーローズプロパティ

株式会社ヒーローズプロパティ

一人ひとりの状況に応じた柔軟な対応を心がけており、お客様のお困りごとを解決に導く不動産売却を手がけています。丁寧なヒアリングを通じて、理想的なプランを大阪でご提案している会社です。

〒532-0003
大阪府大阪市淀川区宮原4丁目4−64
新大阪千代田ビル9階C号室

06-6842-7377

目次

    第1章:「100万円下げたのに、問い合わせが増えない」——2回目を決める前に、反響がどう変わったかを確かめる

    第1章:「100万円下げたのに、問い合わせが増えない」——2回目を決める前に、反響がどう変わったかを確かめる

    「1回下げても内覧ゼロなのに、また下げて変わるんですか?」

    この章では、「もう1回下げるか」という問いを、「1回目は効いたのか」という問いに置き換えます。ここが置き換わると、次の一手がぐっと選びやすくなります。

    ▶ 水曜の夜10時、2通目の値下げの提案

    1人の売主様を思い浮かべてみます。この記事のための架空の例です。

    Aさんは47歳の会社員。淀川区の3LDKのマンション(約70㎡・築21年)を、8月の下旬に専任媒介で売り出しました。専任媒介は、1つの不動産会社にだけ売却をお願いする契約のことです。売り出し価格は3,180万円。最初に「いくらで売れますか?」と聞いたときの査定額は3,200万円台でした。

    10月の中旬、反響が少ないので3,080万円に下げました。それから2週間、問い合わせは1件、内覧は0件。11月の水曜の夜、担当者から冒頭のメールが届きます。リビングで奥さんと画面をのぞき込みながら、思わず口から出たのが、あのセリフでした。

    中学2年の娘さんの受験の年までには引っ越しを終えたい。だから急ぎたい気持ちもある。でも、下げるなら納得して下げたい。もし似た夜を過ごしているなら、ここから先は自分の家の話として読んでみてください。

    ▶ 「3か月で5%」は、1回目のための目安

    ネットで値下げを調べると、「3か月たったら5%ほど下げる」といった目安をよく見かけます。売り出してしばらく動かない家の、1回目の判断の目安としてはわかりやすいですよね。

    でも、この目安は「下げたあと、それが効いたか」を見ていません。1回目を下げた人が次に知りたいのは、「100万円下げて、何か変わったのか」のほうです。変わったなら、2回目を急ぐ必要はないかもしれない。変わらなかったなら、なぜ変わらなかったのかで次の手が違ってきます。2回目は、1回目の結果で決める。これがこの記事の出発点です。

    ▶ 100万円の重さは、売主様と会社で違う

    ここで、少し言いにくい話を正直にしておきます。

    仲介手数料の上限は、売買価格が400万円を超える家なら「価格×3%+6万円」に消費税を足した額です。Aさんの家で計算すると、3,180万円なら約111.5万円、3,080万円なら約108.2万円。100万円下げても、会社が受け取る手数料の上限は約3.3万円しか減りません。

    売主様にとっての100万円と、会社にとっての3.3万円。この差があるので、会社の側には「少し下げてでも早く決めたい」という気持ちが働きやすい構造があります。これは特定の会社の話ではなく、手数料で成り立つ仕事の仕組みの話です。私も収入の約8割が仲介手数料なので、同じ構造の中にいます。

    だから、値下げの提案を受けたときに「誰のための値下げか」と疑い始める必要はありません。それより先に、「数字で確かめてから決めたい」と言える材料を手元に持っておく。それが売主様にとっていちばん穏やかな守り方だと、私は考えています。

    ▶ 3つの物差しと、4つの道

    この記事で使う物差しは3つです。名前は「2回目の前に見る3つの物差し」としておきます。

    物差し入れるもの分かること
    ①動いた数下げる前と後の2週間の閲覧・お気に入り・問い合わせ・内覧反響がどう変わったか
    ②またいだ線前後の価格と、SUUMO の価格の区切り(500万円刻み)見る人が変わる下げ方だったか
    ③残りの幅決済の月のローン残高・売る費用・次に回したい額あと何段下げられるか

    3つの結果で、道は4つに分かれます。A「待つ」、B「区切りをまたいで下げる」、C「値段以外を直す」、D「下げない」。

    3つの物差し→4つの道:①動いた数・②またいだ線・③残りの幅の順に見て、A待つ/B区切りをまたぐ/C値段以外を直す/D下げないに分かれる

    物差しに入る前に、もう1つだけ確かめておきたいことがあります。「大阪は値下がりしているらしい」というニュースが、自分の家に当てはまるのかどうか。次の章で、大阪市の今の数字を見てみましょう。

    第2章:大阪市の平均と、自分の家に近い成約事例を分けて見る

    第2章:大阪市の平均と、自分の家に近い成約事例を分けて見る

    「大阪の中古マンション、成約が減っているらしい」。そんな見出しを見ると、うちもすぐ下げないと、と焦りますよね。この章では、そのニュースが自分の区に当てはまるかを分けて考えます。

    ▶ 2026年9月の大阪市は、中心6区と18区で平均を比較

    数字の出どころは、ダイヤモンド不動産研究所の2026年9月の大阪市中古マンション集計(2026年10月15日公開)です。近畿レインズ(近畿圏の不動産会社が使う物件情報の仕組み)のデータをもとにしています。ここから、9月の中古マンションの数字を並べます。

    売り出し価格(平均)成約価格(平均)差動き
    中心6区7,849万円6,046万円約1,800万円新しい売り出し +37.8%・成約 −30.1%(前年同月比)
    18区(中心6区以外)2,885万円2,897万円ほぼ同じ成約202件(前年同月比 −23.5%)

    中心6区は、北区・中央区・西区・福島区・天王寺区・浪速区です。大阪府全体でも、9月の中古マンションの成約は747件で、前の年より19.9%減っています。

    大阪市の中古マンション(2026年9月):中心6区は売り出し7,849万円・成約6,046万円で差が約1,800万円、18区は売り出し2,885万円・成約2,897万円でほぼ同じ

    ▶ 数字から読めること、読めないこと

    梅田や本町のある中心6区では、売り出されている値段の平均と、実際に売れた値段の平均が1,800万円ほど離れています。新規登録された部屋と成約した部屋は別の集団で、広さや築年数の構成も違います。

    一方、淀川区を含む18区では、売り出しと成約の平均がほぼ同じでした。平均が近くても、個々の部屋がいくら値下げしたかは分かりません。

    ただし注意が1つ。これは「新規登録された家の平均」と「売れた家の平均」を比べた数字で、同じ家の値段がどう動いたかではありません。ここから「18区は値下げしなくても売れる」とまでは言えないんです。使い道は、自分の家の1回目の値段を確かめるところまで。周りの「出ている値段」と「売れた値段」の、どちらに近いかを見てください。

    ▶ 自分の家に当てはめる手順

    1. 自分の区で、広さ・築年数の近い部屋が最近「売れた値段」を3件ほど写す(調べ方はこちら → 売れた値段を自分で調べる方法 )
    2. 1回目に下げた後の値段を、その3件の横に並べる
    3. 「売れた値段」より上にあるか、近いかに印を付ける

    数字はできるだけ新しい月のものを使ってください。阪神間・京都・奈良の家でも、同じ見方で確かめられます。

    Aさんの場合、淀川区は18区側です。近くで売れた似た部屋と比べて、3,080万円が少し上にある、と分かりました。これが次の章からの物差しの「前提」になります。売れるまでの期間の見通しを先に立てたい方は、こちらも参考にしてください → 売却期間を3つの区間で考える

    では、いよいよ1つ目の物差しです。1回目の値下げで、数字は本当に動いたのでしょうか。

    第3章:物差し①「動いた数」——下げる前と後の2週間を並べる

    第3章:物差し①「動いた数」——下げる前と後の2週間を並べる

    「なんとなく反応が薄い」を、数字の言葉に置き換えます。紙1枚とペンがあれば、20分ほどでできます。

    ▶ 用意するもの

    • 価格を変えた日(担当者からのメールや、SUUMO の掲載ページで確かめる)
    • 直近の報告2回分(値下げの前の2週間と、後の2週間の分)
    • SUUMO などに載っている、自分の家の掲載ページ

    専任媒介なら、担当者は2週間に1回以上、販売活動を売主様に報告する決まりです(宅地建物取引業法34条の2)。報告期間が値下げの前後と一致するか、日付を確かめてください。

    ▶ 手順:前後2週間の表を1枚作る

    紙に、横に「下げる前の2週間」「下げた後の2週間」、縦に4つの項目を書きます。

    項目下げる前の2週間下げた後の2週間増えた・減った・同じ
    閲覧(掲載ページが見られた数)
    お気に入り
    問い合わせ(自社・他社)
    内覧

    同じ媒体・同じ日数・同じ集計方法で比べます。報告期間が価格変更日とずれるときは、日別の数字を頼みましょう。閲覧は人数と区別し、お気に入りは各期間に新しく登録された件数を使います。前後の差だけでは、値下げが原因とは言い切れません。計算したり、割合にしたりする必要はありません。見るのは右の列、「増えた・減った・同じ」だけです。問い合わせは、担当者の会社に来たものと、他の会社から来たものを分けて書けると、あとで役に立ちます。

    ▶ 読み方:どこで止まっているか

    閲覧が増えたのに、問い合わせが増えていない。それなら、値段は目に留まっているけれど、写真や掲載文のところで止まっているのかもしれません。

    閲覧そのものが増えていない。それなら、値下げしたことがまだ見る人の目に届いていない可能性があります。理由は2つ考えられます。1つは、値下げが「区切り」をまたいでいないこと(第4章)。もう1つは、他の会社のお客様に届いていないこと(第6章の道C)です。

    反響を段ごとにくわしく読む方法は、note の「値下げしましょうと言われた夜に」に書いています → 反響の4段と値下げ前の確認(note) 。報告のどの欄を見るかは、こちらの記事にまとめています → 販売活動の報告で見る5つの欄

    ▶ Aさんの表

    Aさんの報告を写すと、こうなりました(数字は想定値です)。

    項目下げる前下げた後動き
    閲覧120135少し増えた
    お気に入り45ほぼ同じ
    問い合わせ11同じ
    内覧00同じ

    100万円下げて、閲覧が15増えただけ。「ほぼ動いていない」というのが、表から言えることです。奥さんに「下げても変わってないね」と言われて、Aさんは「感覚じゃなくて、数字でもそうだった」と初めて言えました。

    ▶ 私の報告に入れているもの

    私が売主様にお送りしている報告書は、SUUMO の数字を日ごとに並べた表が中心です。他の会社からの問い合わせがあったことも書いています。値下げの前と後を並べるときも、この表がそのまま材料になります。

    数字が動かなかった理由の1つ目の候補は、「区切り」でした。次の章で、その100万円がどんな100万円だったかを確かめます。

    第4章:物差し②「またいだ線」——SUUMO の価格の区切りを越えたか

    第4章:物差し②「またいだ線」——SUUMO の価格の区切りを越えたか

    同じ100万円でも、見る人を変える100万円と、変えない100万円があります。Aさんの1回目の100万円がどちらだったか、ここで判定します。

    ▶ 探す人は「◯◯万円未満」で絞っている

    SUUMO で中古マンションを探すとき、多くの方は価格の上限を決めて絞り込みます。2026年11月3日に、淀川区の中古マンションの検索画面で確かめました。価格の絞り込みは、8,000万円までは500万円刻みです。下限は「以上」、上限は「未満」でした。

    つまり、「3,000万円未満」で探している人の一覧には、3,080万円の部屋は出てきません。3,180万円から3,080万円に下げても、どちらも「3,000万円以上・3,500万円未満」の同じ箱の中。この価格条件に該当するかどうかは変わりません。他の検索条件や並び順によって見え方は変わります。

    Aさんの閲覧が少ししか増えなかった理由の1つは、ここにありそうです。

    500万円刻みの物差し:3,180万円と3,080万円は同じ「3,000万円以上・3,500万円未満」の箱。3,000万円の線を越えるのは2,980万円だけ

    ▶ 確かめ方:上限を1段ずつ変えてみる

    1. SUUMO で、自分の区・広さ・築年数を入れて、中古マンションを検索する
    2. 価格の上限を「3,500万円未満」「3,000万円未満」のように1段ずつ変える
    3. 自分の部屋が一覧に出る線と、消える線をメモする

    2回目を考えるときは、「いくら下げるか」ではなく「どの線の下に入るか」で考えてみてください。Aさんなら、2,980万円にすると、「3,000万円未満」で検索したときの表示対象になります。

    ただし、線をまたぐと外れる一覧もあります。2,980万円にすると、下限を「3,000万円以上」にして探している人の一覧からは消えます。誰の一覧に入り、誰の一覧から出るのか。両方をメモしておくと、決めるときに迷いません。

    区切りは価格だけではありません。広さ(「70㎡以上」など)や駅からの分数にも同じような線があります。たとえば67㎡の部屋は、「70㎡以上」で探す人の一覧には出ません。価格以外の線で外れていないかも、ついでに見ておくと安心です。

    ▶ 区切りの話は、1回目の答え合わせに使う

    区切りの考え方そのものは、note の「値下げしましょうと言われた夜に」でも触れています。ここで大事なのは、その考え方を「1回目がまたいだか」の判定に使うことです。またいでいたのに動かなかったなら、問題は値段ではないかもしれません。またいでいなかったなら、2回目は区切りを意識した1回にできます。

    私は写真も図面も掲載文も自分で作り、SUUMO に載せています。掲載するときには、この家がどの絞り込みの一覧に出て、どこで外れるかを、売る側の作業として確かめています。

    区切りの下に入れる値下げが「できるかどうか」は、お金の話になります。次の章で、あと何万円下げられるかを計算してみましょう。

    第5章:物差し③「残りの幅」——希望額を残すための成約価格まで、あと何万円あるか

    第5章:物差し③「残りの幅」——希望額を残すための成約価格まで、あと何万円あるか

    「あと何回下げられるのか」。この問いには、気持ちではなく自分の家のお金で答えが出ます。ここが分かると、2回目の値下げの重さが具体的になります。

    ▶ 返済に必要な線と、次の住まいに300万円残す線

    先に2つの金額を分けましょう。1つはローンと売却費用を賄える成約価格。もう1つは、それに加えて次の住まいのお金も残せる成約価格です。仲介手数料は一度だけ費用に含めます。

    • 決済の月の住宅ローン残高
    • 売るのにかかる費用(仲介手数料・抵当権を消す費用・印紙代など)
    • 次の住まいに回したい額

    ▶ 用意するものと、すること

    用意するのは、住宅ローンの返済予定表です。借りたとき以来、ちゃんと見ていないという方も多いと思います。銀行から届いた紙か、ネットバンキングの画面で見られます。決済(代金を受け取って引き渡す日)がありそうな月の残高を探して、1行メモしてください。来年3月ごろに引き渡すつもりなら、3月の行を見ます。

    ▶ Aさんの下限を計算すると

    数字は想定値です。

    • 決済の月のローン残高:約1,900万円
    • 次の住まいに回したい額:300万円
    • 手数料以外の売る費用:約30万円

    仲介手数料を上限(税込みで成約価格の3.3%+6.6万円)と仮定します。ローン1,900万円とその他費用30万円を賄うには、(1,900+30+6.6)÷0.967で約2,003万円。次の住まいに300万円残すには、(1,900+30+300+6.6)÷0.967で約2,313万円です。どちらも税金・未計上費用を含まない概算です。

    ▶ 幅を「区切り何段ぶんか」に直す

    今の売出価格3,080万円と、300万円を残すための成約価格との差は約767万円。2,980万円も2,480万円も、この試算では希望額を残せる側です。実際に提示された成約価格と決済月の残高、税金・費用で計算し直してください。

    反対に、幅が100万円や200万円しかない方もいるはずです。その場合は、次の区切りの下に入ること自体ができないかもしれません。そういうときは値段を下げる前に、第6章の道Dを先に見てください。

    費用の細かい中身や、ローン残高より安くしか売れないときの考え方は、こちらに書いています → ローン残高と売却費用の確認(note) / 家を売ったお金が入る日と手取り 。売ったときの税金がかかるかどうかは家ごとに違うので、税理士さんか税務署に確かめてください。

    ▶ 私が売り出す前にしていること

    私は売り出す前に、諸費用とローン残高から「いくら以上で売れなければ手出しが要るか」を出します。そのうえで、売主様がいくらまでなら手出しできるかを先に確かめています。最初に線が引けていれば、値下げの話が出たときも「あと何段」を一緒に見られるからです。

    3つの物差しがそろいました。次の章で、結果を4つの道に分けます。

    第6章:3つの結果で4つの道に分ける——待つ・区切りをまたぐ・値段以外・下げない

    第6章:3つの結果で4つの道に分ける——待つ・区切りをまたぐ・値段以外・下げない

    ここで、自分がいまどの道にいるかを決めます。担当者に返す1文も、この章で用意しておきます。第3章の表と、第4章・第5章のメモを横に置いて読んでください。

    結果→4つの道の分かれ道:①動いた→A待つ、②またいだのに動かない→C値段以外を直す、③幅がある→B区切りをまたぐ、幅がない→D下げない

    ▶ 道A 待つ(①が動いた)

    閲覧やお気に入り、問い合わせが下げた後に増えているなら、反響が上向いたことが分かります。値下げの影響かどうかは、写真変更や競合物件の動きも合わせて見ます。内覧につながるまでには少し時間がかかることもあるので、2回目を急ぐ理由は薄いです。

    「冬は家が売れない」と言われることもあります。でも、年内に中古の家を決めて、年明けにリフォームし、春の新学期に合わせて入る買主様もいます。私もそういう買主様のお手伝いをしたことがあります。

    ▶ 道B 区切りをまたいで下げる(①が動かず、②をまたいでおらず、③に幅がある)

    Aさんはここに当てはまります。2回目を下げるなら、「もう100万円」ではなく「3,000万円の線の下に入る値段」で考えます。2,980万円なら、「3,000万円未満」の検索条件に入ります。

    ▶ 道C 値段以外を直す(②をまたいだのに、①が動かない)

    区切りの下に入ったのに数字が動かないなら、値段より先に見るところがあります。

    • 写真:1枚目は部屋の魅力がいちばん伝わるものか。暗い、散らかっていると見られる写真になっていないか
    • 掲載文:1行目に、この家ならではのこと(駅からの近さ、日当たり、収納など)があるか
    • 内覧できる日:土日のどちらかしか内覧できないなど、見に来たい人の都合と合っているか
    • 他の会社のお客様に届いているか

    他社からの問い合わせ件数や案内の履歴は、担当者に聞きましょう。レインズで売主様が確かめられるのは登録内容や取引状況です。レインズは、不動産会社どうしが売り物件の情報を共有する仕組みです。2025年1月から、専任・専属専任で売り出している家は、レインズに「取引状況」を登録することになりました。登録後に交付される登録証明書の2次元コードから、売主様も見られます。開き方はこちら → レインズ登録証明書の見方

    私は囲い込みをしません。他の会社から問い合わせや内覧のご依頼があれば通し、そのことも報告に書いています。だから値下げの話をするときは、他の会社のお客様に届いていたかを含めた数字を先にお見せできます。購入の申込みが入っても、他の方の案内を止めるのは、基本は買主様の住宅ローンの事前審査が通ってからです。これは当社が内覧を調整する際の方針です。レインズの取引状況は申込みの事実と機構のルールに沿って更新します。

    ▶ 道D 下げない(③に幅がない)

    下限までの幅がほとんどないなら、値段を下げる以外の道を本気で考える段階です。売り出す時期をずらす、住み替えの段取りを組み直す、そもそも今は売らない、という選択も入ります。

    私はこれまで、「今は売らないほうがいいかもしれません」と売主様にお伝えしたこともあります。売ったあとの家賃や引っ越し代まで計算すると、売らないほうが暮らしが楽になる方もいたからです。

    早く現金にしたい事情があるなら、不動産会社に直接買い取ってもらう方法もあります。私は自分の会社で買い取ることはしません。ただ、売主様が望まれるときは、高く買ってくれる業者を探して、仲介で売る場合と並べてお見せします。並べ方はこちら → 業者買取と仲介の比べ方

    ▶ 担当者に返す1文

    どの道でも、担当者に最初に返す1文は同じで大丈夫です。

    「下げる前と後の2週間の数字を、表でいただけますか。そのうえで決めたいです。」

    決めるのを先に延ばすための言葉ではなく、決めるための材料を頼む言葉です。数字がそろったら、「2回目の前に見る3つの物差し」に当てはめて、この章の4つの道のどれかを選んでください。

    自分の家がどの道か迷ったら、公式LINEで一言どうぞ。表やメモがまだ途中でも大丈夫です。→ 公式LINEで相談する

    ここまでで、2回目を決める手順はそろいました。次の章では、値下げで迷う売主様からよく出る質問にお答えします。

    第7章:よくある質問

    第7章:よくある質問

    値下げの前後で出やすい4つの質問に、短く答えます。近い場面から読んでみてください。

    ▶ Q1「最初に高く出しすぎたのが悪かったんでしょうか?」

    最初の値段だけで、売れるかどうかが決まるわけではありません。1回目の後の動きを見れば、次の手は選べます。自分を責めるより、第3章の表を1枚作るほうが、次の一歩につながります。

    ▶ Q2「何度も下げると『何かある』と思われませんか?」

    気にされる方は多いです。小さな値下げを何度も重ねるより、区切りを意識した効く1回にまとめる。そのほうが、見る人にも値段の意味が伝わりやすいと考えています。回数を増やす前に、第4章の線を確かめてみてください。

    ▶ Q3「担当者が『年内に決めないと』と言います」

    いつまでに売るかを決めるのは、売主様の事情です。年内に引っ越したい理由があるなら、それに合わせて考えればいいですし、なければ年をまたいでも困ることはないかもしれません。第6章の道Aで書いたとおり、冬に家を決めて春に入る買主様もいます。

    ▶ Q4「相続した家で、値下げを誰が決めるか揉めそうです」

    きょうだいで相続した家だと、「まだ下げなくていい」「早く売りたい」と意見が割れやすいですよね。そんなときは、第3章の前後2週間の表を全員で共有してください。同じ数字を見ると、話が「気持ち」から「事実」に移りやすくなります。決め方の材料のそろえ方は、こちらに書いています → きょうだいで実家を売る前の話し合い

    では最後に、記事を閉じたあとにやることをまとめます。

    第8章:まとめ+次のアクション——今日、前後2週間の数字を紙1枚に写す

    第8章:まとめ+次のアクション——今日、前後2週間の数字を紙1枚に写す

    覚えておくことと、やることを分けて置いておきます。

    ▶ まとめ(覚えておく3行)

    • 2回目の前に、1回目の前後の反響と売却期限を確認する
    • 結果は「2回目の前に見る3つの物差し」=動いた数・またいだ線・残りの幅で測る
    • 3つの結果で、待つ・区切りをまたぐ・値段以外・下げない の4つの道に分かれる

    ▶ 今日できること(1つ)

    価格を変えた日と、その前後2週間の問い合わせの数を、紙1枚に写してください。閲覧やお気に入りの数が報告にあれば、一緒に写しておくと十分です。

    ▶ 1週間以内にすること

    1. SUUMO で価格の上限を1段ずつ変えて、自分の部屋が一覧に出る線を確かめる
    2. 返済予定表で決済の月の残高を見て、希望額を残すための成約価格を出す
    3. 担当者に「下げる前と後の2週間の数字を表で」と頼む

    ▶ 相談したくなったら

    ここまでの作業は、この記事だけで進められます。そのうえで、誰かと一緒に数字を見てみたくなったら、公式LINEで声をかけてください。

    → 公式LINEで相談する

    送ってもらうのは「価格を変えた日と、前後の数字のメモ」1つで十分です。2回目を下げるかどうか、まだ決める必要はありません。

    相談には代表の私が2日以内を目安にお返事します。営業電話はしません。

    ▶ 次に読むなら

    おわりに

    ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

    値下げは、数字の話でありながら、気持ちの話でもあります。下げるたびに、自分の家の値打ちを削っているような気がする。家族に「まだ?」と聞かれるたびに、胸がちくっとする。そんな日が続いている方も多いと思います。

    でも、1回目の値下げは無駄ではありません。下げたあとの2週間の数字は、次にどう動けばいいかを教えてくれる、大事な材料です。問い合わせが増えたなら、内覧できる日を用意して次の報告を待つのも一案です。動きが小さければ、同じ予算で探せる近隣の部屋と、自分の掲載写真を並べてみましょう。どちらにしても、もう「なんとなく」で決めなくて大丈夫です。

    まずは今日、紙を1枚。前後2週間の数字を写すところから始めてみてください。その1枚が、あなたが納得して次の値段を決めるための、最初の手がかりになりますように。

    株式会社ヒーローズプロパティ

    一人ひとりの状況に応じた柔軟な対応を心がけており、お客様のお困りごとを解決に導く不動産売却を手がけています。丁寧なヒアリングを通じて、理想的なプランを大阪でご提案している会社です。

    株式会社ヒーローズプロパティ

    〒532-0003
    大阪府大阪市淀川区宮原4丁目4−64
    新大阪千代田ビル9階C号室

    06-6842-7377

    当店でご利用いただける電子決済のご案内

    下記よりお選びいただけます。