株式会社ヒーローズプロパティ

リフォームしてから売ると何か月遅れる?|大阪市の家で数える工期とお金

  • #
  • #
お問い合わせはこちら

リフォームしてから売ると何か月遅れる?|大阪市の家で数える工期とお金

リフォームしてから売ると何か月遅れる?|大阪市の家で数える工期とお金

2026/10/13

リフォームしてから売ると何か月遅れる?|大阪市の家で数える工期とお金

「年内に直して、年明けに売り出したらいいやん」

日曜の夜、リフォームの見積書をテーブルに置いたまま、家族にそう言われた。うなずきかけたものの、本当に年明けに間に合うのかは、まだ誰も教えてくれていません。

先に答えを3行で

1. 完成後の写真で売り出す計画なら、工期だけでなく承認・手配・清掃・撮影まで数えます。並行できる工程や工期に含まれる休みは、重ねて足しません。

2. そのあいだもローンや管理費は出ていきます。「このまま」と「直してから」を、売り出せる日と手元に残るお金で並べると、どちらが合うかは家ごとに分かれます。

3. 今日は、見積書の余白に「工期」「売り出せる日」「待つあいだに出ていくお金」の3行を書くところまでで十分です。

書いているのは、大阪市淀川区・新大阪で家の「売却」だけを扱っている株式会社ヒーローズプロパティの紙谷一徳です。業界に入って20年、宅地建物取引士として売主様の側で仕事をしてきました。写真撮影も販売図面づくりも内覧の立ち会いも、私が自分でしています。

読みながら「うちの場合は?」と思ったら、公式LINEに一言どうぞ。売るかどうか決める前でも大丈夫です。→ 公式LINEで相談する

株式会社ヒーローズプロパティ

株式会社ヒーローズプロパティ

一人ひとりの状況に応じた柔軟な対応を心がけており、お客様のお困りごとを解決に導く不動産売却を手がけています。丁寧なヒアリングを通じて、理想的なプランを大阪でご提案している会社です。

〒532-0003
大阪府大阪市淀川区宮原4丁目4−64
新大阪千代田ビル9階C号室

06-6842-7377

目次

    第1章:「年内に直して、年明けに」と言われたら——見積書の工期が売り出しの日を動かす

    第1章:「年内に直して、年明けに」と言われたら——見積書の工期が売り出しの日を動かす

    「お風呂とキッチンと壁紙、全部で180万円くらいですね。工期はだいたい1か月です」

    リフォーム会社の担当さんは、そう言って見積書を置いていきました。見積書を前にした夜、家族で話すのはたいてい「直すか、直さないか」です。でも先に決めておきたいのは、「いつ売り出せるか」のほうなんです。

    ▶ たとえば、こんな家です

    少し具体的な場面で考えてみますね(人物も数字も、説明のための例です)。

    Bさん、48歳。メーカーで営業をしています。住んでいるのは大阪市城東区の分譲マンションで、築27年・3LDK・約70㎡。ローンはあと1,200万円ほど残っています。

    子どもは高校1年と中学2年。通学のことを考えて、同じ城東区の中で住み替えるつもりです。新しい家には、来年3月までに移りたい。春休みのうちに引越しを済ませたい、というのが家族の一致した希望です。

    そこへ届いたのが、冒頭の見積書でした。奥さんは「せめてきれいにしてから売りたい」。Bさんは「180万円かけて、その分が戻ってくるんやろか」。不動産会社には、まだ何も聞けていません。

    ▶ 完成後の写真で売り出すなら、工事の後まで数える

    この記事では、工事を終えてから写真を撮り、その写真で売り出す計画を例に考えます。工事中は必ず売り出せない、という意味ではありません。

    工事の内容・現状・完成予定を正確に示し、写真が工事前か完成予想かも分かるようにして、先に募集できる場合もあります。広告の条件や内覧の安全、工事との調整は、不動産会社の担当者と確かめてください。

    完成後の写真を待つ計画では、養生をはがして清掃し、撮影する日まで見ておく必要があります。工期だけでは売り出す日を決められない。第2章では、この計画の場合の日数を一緒に数えます。

    ▶ 「古いから直さないと売れない」とは限らない

    「でも、築27年のままじゃ売れないのでは?」と不安になる方も多いですよね。

    近畿レインズ(近畿の不動産会社が物件情報を共有する仕組み)が出している集計があります。2026年1〜3月に近畿圏で成約した中古マンションの平均築年数は、28.05年でした。これは成約物件の平均値で、築年数の中央値や、リフォームの有無を示す数字ではありません。それでも、築年数だけで売れないと決めつける必要はないことが分かります。出典:近畿レインズ・2026年1〜3月期。

    私は Instagram で「100万円かけて直したら、100万円高く売れますか?」という質問に、「必ずしも、そうではありません」と答えました。かけた金額が、そのまま売値に乗るとは限らないからです。この記事では、そこにもう1つの物差し、「時間」を足します。

    ▶ 「修理」と「リフォーム」を分けておく

    先に言葉を1つ整理させてください。ここから先、2つを分けて考えます。

    ・修理:壊れていて使えない所を、使える状態に戻すこと(給湯器が点かない、蛇口から水が漏れる など)

    ・リフォーム:古いけれど使える所を、新しくすること(浴室を入れ替える、壁紙を全部張り替える など)

    この記事が主に扱うのは、後のリフォームです。修理は「直すか、正直に書いて売るか」を別に決める話で、第4章で触れます。Bさんの見積書は、浴室もキッチンも「使えるけれど古い」なので、リフォームの側ですね。

    私は工事を請けていません。売る側の立場から、「売り出せる日」と「手元に残るお金」の2つで並べるのが、私の仕事の見方です。

    では、見積書の「工期1か月」は、売り出しを実際に何週間ずらすのか。次の章で、余白に書き足しながら数えてみましょう。

    第2章:工期の外にある日数を足す——「直してから売り出せる日」を自分で書く

    第2章:工期の外にある日数を足す——「直してから売り出せる日」を自分で書く

    用意するのは、見積書とペン、それからカレンダーだけです。見積書に含まれている期間を確認しながら、4つの項目をカレンダーに置いていきます。並行して進められる工程は、同じ日に重ねて書きます。

    ▶ 余白に書き足す4つの日数

    見積書の「工期」が着工から完成までの暦の期間なのか、実際の作業日数なのかは、会社に確認します。売り出しまでには、その前と後にも時間がかかります。

    ① 工事の前の日数

    マンションなら、管理組合(マンションの持ち主みんなで作る会)への届出が要ることが多いです。何日前までに出すか、承認が要るか、工事してよい曜日と時間帯は何時から何時か。これは管理規約や使用細則(マンションの決まりごとをまとめた冊子)に書いてあります。

    戸建てなら、近所へのあいさつや、工事の車をどこに停めるかの段取りがあります。どちらも、職人さんの空き日を押さえたり、ユニットバスやキッチンを注文して届くのを待ったりする日数がかかります。

    ② 工期

    見積書に書いてある日数です。ここで1つ確かめたいのは、「土日も作業するか」「1か月は暦の日数か、作業日の数か」。聞き方で、終わる日が1週間くらい変わることもあります。

    ③ 工事の後の日数

    工事が終わったら、養生をはがして、ハウスクリーニングを入れます。住みながらなら、よけていた荷物を戻す日も要ります。

    そして、写真を撮り直し、間取り図や設備の説明、掲載文を作り直します。完成後の写真で募集する計画なら、ここまでを売り出し前に済ませます。

    ④ 年末年始・連休

    工事の会社も、管理会社も、設備のメーカーも、年末年始やお盆、大型連休は休みになることが多いです。ただし、見積書の工期に休業日がすでに含まれていれば、別に足しません。「年内に直して」という計画は、ちょうどこの休みをまたぎやすいんですよね。

    日数そのものは、物件と会社で本当にばらばらです。だから、相場の数字を覚えるより、確かめ先を覚えておくほうが役に立ちます。①は管理規約と管理会社、②と④はリフォーム会社、③は不動産会社の担当者に聞く。この3か所です。

    完成後の写真で売り出す計画例。工期1か月でも売り出しの差は約2か月。工程の重複と工期に含まれる休業日は二重に足さない。工事中に募集できる場合もある。

    ▶ Bさんの家で書いてみると

    Bさんの家で、2026年秋から2027年冬の計画をざっくり数えてみます(日数はすべて説明用。完成後の写真で売り出し、休業日は見積書の工期に含まれていないと仮定した例です)。

    10月の半ばに見積書が届き、家族で決めるまでに1〜2週間。管理組合への届出と、職人さんや浴室・キッチンの手配に3〜4週間。工事が始まるのは、12月の初めごろです。

    工期は1か月。でも途中に年末年始の休みが1週間ほど入るので、終わるのは1月の半ばになります。そこからクリーニング、荷物の戻し、写真と図面の作り直しで1〜2週間。売り出せるのは、2月の初めごろです。

    一方、「このまま」なら、11月のうちに担当者を決めて、クリーニングと写真を済ませ、12月には売り出せる見込みでした。

    この計画例では、見積書の工期は1か月でも、売り出しの差は約2か月。ここが、この記事でいちばん伝えたかったところです。

    見積書の余白には、こう書いておきます。この記事では、この3行を「売り出し日の3行」と呼びます。

    ・工期:1か月(年末年始をまたぐ)

    ・売り出せる日:このまま 12月/直してから 2月初め

    ・待つあいだに出ていくお金:(第3章で書く)

    もう1つ。売り出した日は、売れた日ではありません。買主様が見つかり、契約して、代金を受け取って引き渡すまでには、さらに時間がかかります。3月の引越しに間に合うかは、売り出しが2月初めでいいのかも含めて、担当者と逆算してみてください。

    ▶ 日数が増えやすい3つの場面

    同じ「工期1か月」でも、家の事情で工事の前後がふくらむことがあります。

    住みながら工事をする場合

    浴室を入れ替えるあいだは、お風呂が使えません。キッチンの工事中は料理ができない日も出ます。仮住まいや銭湯通いが要るか、荷物をどこへよけるか。家族の暮らしと工事の日程を合わせるぶん、着工の日が後ろにずれやすいです。

    空き家になった実家の場合

    親の家を子どもが売るときは、工事の立ち会いや鍵の受け渡しのたびに実家へ通うことになります。仕事の休みと工事の日程が合わず、1回ずつ日が延びることもあります。離れて住んでいる方の段取りは、こちらの記事で書いています → 遠方から大阪市の実家を売る|大阪に来るのは何回?来る日と任せる日

    2階建て木造の戸建てを大きく直す場合

    2025年4月に建築基準法が変わりました。2階建ての木造住宅などで「大規模な修繕・模様替え」をするときは、工事の前に建築確認が要ります。建築確認は、役所などに工事の計画を見てもらう手続きです。

    国土交通省の案内では、主要構造部である壁・柱・床・はり・屋根・階段の1種類以上について、過半の修繕・模様替えをする工事がこれに当たります。構造上重要でない間仕切壁などは、この主要構造部から除かれます。たとえば、階段をまるごと架け替える工事です。屋根は、屋根ふき材だけの改修と、垂木の総水平投影面積の過半に及ぶ改修とで扱いが異なります。出典:国土交通省・木造戸建住宅の大規模なリフォーム。

    一方で、キッチン・トイレ・浴室などの水回りだけのリフォームは、これまでどおり確認の手続きは要らないとされています。ただ、どちらに当たるかは工事の中身で分かれます。工事の可否と手続きは、建築士さんや役所の窓口に確かめてください。手続きが要れば、その日数は工期の前に足されます。

    古い戸建てでは、そもそも建てたときの書類がそろっていないこともあります。書類の話はこちらで書いています → 検査済証がない大阪市の戸建てを売る|買主のローンから逆算して取る2枚

    ▶ 工事の後の日数まで数えられる理由

    私は、売り出しの写真も、間取り図や掲載文も、自分で作っています。だから「工事が終わってから、いつ撮れて、いつ載せられるか」まで、自分の段取りとして数えられます。

    リフォーム会社は工期を、不動産会社は売り出しを、それぞれ別々に話しがちです。2つをつなげて1本のカレンダーにするのは、売る側の担当者の仕事だと私は考えています。

    これで、売り出しの日がどれだけずれるかは書けました。では、その約2か月のあいだに、お金はいくら出ていくのか。次の章で、3行目を埋めましょう。

    第3章:待つあいだに出ていくお金を足す——「このまま」と「直してから」を2列で並べる

    第3章:待つあいだに出ていくお金を足す——「このまま」と「直してから」を2列で並べる

    判断に使うのは、最後に手元に残るお金です。ただし、最初の表では日程と支払額を並べ、そのあと残債・税金・未計上費用を調整します。その入り口を「2列の売り出し表」と呼ぶことにします。2列×5行で、数字は見積書と通帳と、担当者の答えから拾えます。

    ▶ 「住んでるあいだの支払いなら、直さなくても払うのでは?」

    最初に、Bさんが言いそうな疑問に答えておきます。

    その通りです。今の家に住んでいるあいだのローンや管理費は、直しても直さなくても払うお金です。だから「待つあいだのお金」は、いつでも増えるわけではありません。

    本当に増えるのは、次のような場面です。

    ・新しい家の支払いが始まっていて、今の家の支払いと二重になる月

    ・誰も住んでいない実家の、管理費や固定資産税、光熱費の基本料金

    ・住みながら工事ができず、仮住まいをする月の家賃

    Bさんの場合は、3月に新しい家へ移る前提です。売り出しが2か月遅れると、売れる時期も後ろにずれやすくなります。引越したあとに二重の支払いが続く月が増えるかもしれません。売り出しの2か月差が、そのまま決済の2か月差になるとは限りません。以下は決済も2か月遅れると仮定した資金繰りの例です。ローン返済は元金と利息を分け、元金を返した分だけ残債が減ることも、最終比較に反映します。

    ▶ 2列の売り出し表の5行

    表の行は、この5つです。

    1. 売り出せる日:第2章で書いた日

    2. 売値の見込み:担当者に出してもらう、2つの数字

    3. 工事代:見積書の金額。売れる前に、先に出ていくお金です

    4. 待つあいだに出ていくお金:上の3つの場面に当たる月の支払い

    5. 調整前の参考差額:売値の差から工事代・追加支払額・手数料差を引く。最終手取りは、このあと残債・税金・未計上費用を調整する

    Bさんの家で埋めると、こうなります(金額はすべて説明のための例です)。

    行このまま直してから
    ①売り出せる日12月2月初め
    ②売値の見込み基準の金額基準+100万円
    ③工事代0円180万円
    ④待つあいだのお金―約21万円(月10.5万円×2か月)
    ⑤調整前の参考差額(最終手取りではない)基準−104.3万円
    このままと直してからの2列比較。調整前の参考差額はマイナス104.3万円で、最終手取りではない。ローン元金返済による残債の減少、税金と未計上費用を反映する。

    ④の10.5万円は、ローンの返済8万円と、管理費・修繕積立金2.5万円を足した例です。新しい家の支払いと重なる月が2か月増える、と置きました。

    もう1つ、正直に書いておきます。売値が上がると、仲介手数料も少し上がります。両案とも売買価格が400万円を超え、通常の上限式で計算すると、売値が100万円上がったときの差は3.3万円(消費税込み)です。実際の報酬は媒介契約で確かめます。

    ⑤は、100万円−180万円−21万円−3.3万円=−104.3万円。これは残債・税金・未計上費用を調整する前の参考差額で、最終手取りではありません。

    21万円にはローン元金の返済も入っています。その元金は、支払う一方で決済時の残債を減らします。追加の2か月で減る元金をP万円とすると、他の条件が同じ場合の調整後の差は「−104.3万円+P万円」。さらに税金や未計上費用の差を反映します。Pは返済予定表や金融機関で確認し、勝手に金額を置かないでください。

    実際には、両案で同じ比較開始日を決め、「売値−売却費用−工事代−比較開始日から各決済日までの支払額−各決済時点のローン残債−税金など」を並べます。待つ間の返済を引いたうえで、返済前の残債をもう一度引くと、元金を二重に費用扱いしてしまいます。資金繰りの負担と、利息・管理費等の実質的な追加負担を分けて見るのが大切です。

    売るときにかかるお金を一度全部並べてみたい方は、こちらの記事が役に立ちます → 不動産売却費用(大阪)一覧とシミュレーション!手取り額の計算

    ▶ 2つの数字は、担当者に出してもらう

    ②の2つの数字は、自分で決めなくて大丈夫です。担当者に、こう聞いてみてください。

    「このまま売るならいくら。直してから売るならいくらですか?」

    工事の金額と工期を出すのはリフォーム会社、売値の見込みを出すのは不動産会社。役割が違うだけで、どちらが正しい・間違っているという話ではありません。見積書を見せて、2つの数字を並べてもらえれば、表の②が埋まります。

    ▶ 差が小さければ、一度立ち止まっていい

    Bさんの例では、売値は100万円上がる見込み。でも、工事代180万円と待つあいだの21万円を足すと、出ていくお金のほうが大きくなりました。

    売値の差が「工事代+待つあいだのお金」より小さいなら、一度立ち止まっていいと私は思います。奥さんの「きれいにしてから」という気持ちには、次の章のクリーニングで応えられるかもしれません。

    逆の家もあります。売値の差が大きく、待つあいだのお金がほとんどかからない家です。たとえば、ローンを返し終えていて、売り出しの時期にも余裕がある家。そういう家なら、直してから売る選択は十分に残ります。

    私自身は、売る前のリフォームを基本的にはおすすめしていません。ただ、見に来られた方が引いてしまうくらい汚れている、傷んでいる、雨漏りしている。そんな家では、最低限の工事を先にしたこともあります。

    自分の家の表を埋めたうえで、⑤を残債・税金・未計上費用まで調整して判断します。参考差額だけで結論を決めないでください。

    ▶ 売値と手元のお金を、同じ表に並べる

    私は売却だけを扱っているので、売値だけでなく、売主様の手元に最後にいくら残るかまで一緒に見るのが仕事です。20年この仕事をしてきて、結局大事なのは、売値よりも手元にいくら残るかだと考えています。

    だから、売値・工事代・待つあいだのお金は、別々の紙ではなく、同じ1枚の表に並べてほしいんです。

    見積書の中身を1行ずつ分けて考えたい方は、note でも書いています → 売る前のリフォーム見積書、ハンコの前に。直す・頼む・壊す・そのままを分ける|紙谷一徳|大阪・関西の不動産売却専門|ヒーローズプロパティ

    表を作ってみて「うちの数字で合っているかな」と思ったら、LINE でそのまま送ってください。「リフォームの見積りが180万円、工期は1か月と言われました。直してから売ったほうがいいですか?」くらいの一言で大丈夫です。→ 公式LINEで相談する

    では、直さないと決めたら、何もしないで売り出すのか。そうではありません。次の章で、工期をかけずにできることを見ていきます。

    第4章:工期をかけずに売り出す——クリーニングと見せ方、工事の前の記録

    第4章:工期をかけずに売り出す——クリーニングと見せ方、工事の前の記録

    工期をかけずにできる手は、3つあります。クリーニング、写真での見せ方、そして工事の前に残す記録です。最後の1つは、工事をするかどうかに関係なく、先にやっておいてほしいことです。

    ▶ 汚れやにおいなら、クリーニングで十分なことも

    Bさんの浴室を思い浮かべてみてください。設備は古いけれど、気になっているのは水あかと、目地の黒ずみ。キッチンは油汚れ、壁紙は家具の跡と少しの剥がれ。

    汚れやにおい、少し傷んだ壁紙くらいなら、クリーニングだけで十分なこともあります。ハウスクリーニングは、工事に比べれば日数が短いことが多く、売り出しを大きくずらさずに済みやすいです。

    家族で決めるときは、「全部をピカピカにする」と考えないでください。「写真と内覧で最初に目に入る所を、清潔に見える状態にする」と考えると、範囲を絞れます。

    ▶ 1枚目の写真には「あとから付けられないもの」を

    壁紙や浴室は、買った方があとから好きに替えられます。でも、日当たり、窓からの眺め、駅までの道のりは、あとから付けられません。

    だから1枚目の写真には、その家にしかないものを置きたい、と私は考えています。リビングに差す光、ベランダからの抜け、最寄り駅から歩いて帰る道の様子。城東区のマンションなら、駅や商店街、公園までの道のりも、住む人にとっては大事な情報です。

    写真の撮り方は、こちらの記事で詳しく書いています → 不動産売却は内装写真が鍵!大阪で高値成約する撮影のコツ5選

    住みながら売り出すときの見せ方は、こちらも参考になります → 【大阪市】居住中の不動産売却!高値で売るための5つの秘訣とは

    ▶ 壊れた設備は「直す」か「書く」かを先に決める

    第1章で分けた「修理」の側の話です。給湯器が点かない、換気扇が回らない。こうした設備の不具合は、直してから売るか、そのまま正直に書いて売るかを、売り出す前に決めておきます。

    書く先は、付帯設備表(エアコンや給湯器などの設備が、あるか・ないか・どんな状態かを書く表)です。「動かない」と書いて、その分を踏まえた価格で売る。それも立派な選び方です。

    ▶ 直しても、過去のことは消えない

    たとえば、以前、雨漏りがあった家。跡をきれいに直しても、「以前あった」という事実はなくなりません。売るときは、告知書(物件状況確認書。家の不具合や過去の出来事を買主様に伝える書面)に書くことになります。

    私が販売するときは、基本は売主様が引渡し後の不具合の責任を負わない約束(免責)で売ります。ただ、知りながら買主様に告げなかった事実には、その免責の約束が効きません。だからこそ、告知書と付帯設備表は売主様と一緒に、できるだけ細かく書きます。

    工事をするなら、その前に記録を残してください。やることは3つです。

    1. いつ・どこで・何があったかを、紙に書いておく

    2. 直す前の様子を、スマホで写真に撮っておく

    3. 直した後の写真と、工事の内容が分かるもの(工事の明細や説明の紙)を残しておく

    修理した所は、修理の前後の写真や内容が分かるものを告知書に添えます。見積書などの金額の書類は付けません。直した所をどう書くかは、雨漏りの記事で詳しく書いています → 家を売った後に雨漏り|大阪市で責任が残る線と売る前に決める順番

    売り出す前には、大阪市内の家なら私が一緒に家を見て、クリーニングで済む所と、記録に残しておく所を確かめます。

    ▶ 売り出しの日に、同じ資料をすべての買主様へ

    直しても直さなくても、売り出しの日にやることは同じです。

    私は、撮った写真と作った図面で、レインズ(不動産会社どうしで物件情報を共有する仕組み)に登録します。ほかの不動産会社を通じて来た買主様にも、私に直接問い合わせてくれた買主様にも、同じものを出します。同じ写真・同じ図面・同じ告知書です。囲い込み(売却を任された物件を自社で抱えて、他社の買主様を通さないこと)はしません。

    実際に、レインズを通じて他社様から購入希望のお客様をご紹介いただき、成約した取引もあります。売り出しが2か月遅れるかどうかを気にするなら、もう1つ気にしてほしいことがあります。売り出した日から、できるだけ多くの買主様の目に届くかどうかです。

    ▶ 手をかけずに早く手放したい方には

    「直す時間も、片付ける気力もない。できれば早く手放したい」という方もいると思います。

    私は自社では買い取りません。買取(不動産会社が直接買うこと)が合う方には、高く買ってくれる業者を探します。仲介で売る場合と買取の場合の数字を、両方並べてお見せします。比べ方はこちらで書いています → 大阪市の家を業者に売るか仲介か|提示額を受け取ったら並べる5行

    ここまでで、日数・お金・見せ方の3つがそろいました。次の章では、相談のときによく聞かれる質問に、短く答えていきます。

    第5章:よくある質問

    第5章:よくある質問

    ▶ Q. 直さないと、売れるまで時間がかかりますか?

    直さないから時間がかかる、とは限りません。直さないぶん、売り出しは早く始められます。売れるまでの期間は、工事の有無よりも、価格と見せ方で決まることが多いと私は感じています。売り出しから引渡しまでの全体の期間は、こちらで書いています → 大阪の不動産売却の期間は?早く売るための具体的な流れと短縮法

    ▶ Q. いくらで売れますか? 直す前と後で

    家ごとに違うので、担当者に2つの数字を出してもらうのがいちばん早いです。聞き方は第3章で書いたとおり、「このまま売るならいくら。直してから売るならいくらですか?」。差が工事代より小さければ、一度立ち止まっていいと思います。

    ▶ Q. 年末に工事を入れて、1月に売り出すのは遅いですか?

    遅いか早いかは、カレンダーの月では決まりません。分かれ目は、引越しの日から逆に数えて間に合うかどうかです。第2章の「売り出し日の3行」を書き、売り出せる日と引越しの日を同じカレンダーに並べてみてください。間に合うなら、焦って決める必要はありません。

    ▶ Q. 昔リフォームした代金は、売るときに何か効きますか?

    効く場合があります。設備費や改良費として取得費に含められる工事もありますが、すべての修理代をそのまま足せるわけではありません。工事内容を確かめ、建物・設備は減価償却による調整も必要です。出典:国税庁・取得費、建物の取得費。まずは、昔の工事の領収書や契約書を探しておいてください。考え方はこちらの記事に書いています → 大阪市の不動産売却で税金が数百万増える|取得費不明の5%ルール 。細かい扱いは、税理士さんや税務署に確かめてください。

    では最後に、記事を閉じたあとに何をすればいいかを、まとめておきます。

    第6章:まとめ+次のアクション——見積書の余白に3行を書いてから決める

    第6章:まとめ+次のアクション——見積書の余白に3行を書いてから決める

    ・完成後の写真で売り出す計画なら、工事の前後まで数える。並行する工程や工期に含まれる休みを、重ねて足さない

    ・「このまま」と「直してから」は、支払額と残債の減少を両方反映し、税金・未計上費用まで含めた手取りで比べる

    ・直さなくても、クリーニングと見せ方と、工事の前の記録でできることがある

    ▶ 今日できること

    見積書の余白に、「売り出し日の3行」を書いてください。

    ・工期:

    ・売り出せる日:

    ・待つあいだに出ていくお金:

    分からない所は「?」のままで大丈夫です。「?」が、次に誰に何を聞くかを教えてくれます。

    ▶ 1週間以内にすること

    1. リフォーム会社に、工事の前後の日数(届出・手配・クリーニング)と、年末年始の休みを聞く

    2. 不動産会社の担当者に「このままならいくら/直してからならいくら」を出してもらい、2列の売り出し表を埋める

    3. マンションなら、管理規約と使用細則の「工事」のページを読み、届出の期限と工事できる時間を確かめる

    ▶ 相談したくなったら

    3行を書いてみて、「うちの場合はどうなる?」と思ったら、私にも聞いてみてください。

    送っていただくのは2つで足ります。「見積書の写真(金額と工期の所)」と、「物件の区と町名」です。売り出せる日と、手元に残るお金の並べ方を一緒に整理します。相談したからといって、売る・私に頼むを決める必要はありません。→ 公式LINE(友だち追加)公式LINEで相談する

    相談には代表の私が2日以内を目安にお返事します。営業電話はしません。
    (サイト:https://heroes-property.jp /メール:info@heroes-property.co.jp)

    おわりに

    ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

    「せめてきれいにしてから売りたい」。その気持ちは、長く暮らした家を大事にしてきた証拠だと思います。次に住む方に、いい状態で渡したい。とても自然で、まっすぐな気持ちです。

    ただ、直すかどうかを決める前に、カレンダーと表を1枚ずつ。それだけで、家族の会話は「直す?直さない?」から「何月に売り出したい?」に変わります。

    見積書の余白の3行が、家族みんなが納得できる答えにつながりますように。

    次に読むなら

    ・家を売った後に雨漏り|大阪市で責任が残る線と売る前に決める順番 → 家を売った後に雨漏り|大阪市で責任が残る線と売る前に決める順番

    こんな方に:直した所を告知書にどう書くか迷っている方

    ・【大阪市】居住中の不動産売却!高値で売るための5つの秘訣とは → 【大阪市】居住中の不動産売却!高値で売るための5つの秘訣とは

    こんな方に:直さずに、住みながら売り出そうと考えている方

    ・大阪の不動産売却の期間は?早く売るための具体的な流れと短縮法 → 大阪の不動産売却の期間は?早く売るための具体的な流れと短縮法

    こんな方に:売り出しから引渡しまで、全体で何か月かかるかを知りたい方

    株式会社ヒーローズプロパティ

    一人ひとりの状況に応じた柔軟な対応を心がけており、お客様のお困りごとを解決に導く不動産売却を手がけています。丁寧なヒアリングを通じて、理想的なプランを大阪でご提案している会社です。

    株式会社ヒーローズプロパティ

    〒532-0003
    大阪府大阪市淀川区宮原4丁目4−64
    新大阪千代田ビル9階C号室

    06-6842-7377

    当店でご利用いただける電子決済のご案内

    下記よりお選びいただけます。